おしごとオーケストラ

キャリアの仕事がしたい人も転職したい人も。転職エージェントのナカの人、こやとのブログ

多くの人が転職をする理由は、ほとんど一言に集約される

転職をしようとする人の経歴は実に様々。

だけど、転職をしようとする人の動機は、

離職中で転職先を見つける必要性がある場合や、

よっぽど不満がある場合を除けば、だいたい一言に集約される。

 

現職での長期的な勤務がイメージできない

 

具体的には

・自分の5年後10年後のロールモデルとなるような人がいないとか、

・体力が求められる働き方で続けられる気がしないとか、

・続けたときに身につくスキルを考えると数年後の自分の市場価値に不安があるとか、

・年収がさすがに低すぎるとか、

・会社の方針が見えないとか、

 だいたいこういった理由。

 

「今やっている仕事そのものには不満はない」

「人間関係に不満があるわけじゃない」

といった言葉が出ることもよくある。

 

『その状況は今に始まった話じゃないですよね?

 なぜいま転職活動をスタートしようと思ったんですか?』

と投げかけると、同僚が転職したとか、

節目の30歳が近づいて不安になったとか、

社内のモラルの低さに見切りをつけたとか、

そういった本当にこだわることのヒントが見えてくる。

 

 

 

さらっと話を聞いただけでは転職をする必要がなさそうな人もけっこう多い。

ただ、そういう人でも「なんかモヤモヤするんです」という心のしこりがあって、

うまく言語化できずに苦しんでいる場合がほとんどだったりする。

自分の状況を、自分で言葉にして伝えられる人は本当に少ない。

 

そんな人に対して、私はこう問いかける。

『今回の転職に何を求めますか?』

『今回の転職で、何を叶えたいですか?』

『転職先がどうだったら、今回の転職はあなたにとって成功と言えるでしょうか?』

 

もちろんそれでも、言葉は出てこないことがほとんどだ。

だから、相手の話を受けて、こちらからもいろいろぶつけてみる。

『それって、つまりこういうことですかね?』

『新しい仕事に変えることができて、ただ年収が下がったとしたらどうでしょう?』

『一番叶えたいのは、〇〇だというように私には聞こえました』

 

そうやって、思考を一緒になって掘り進めていく感覚。

 

と、ここまでやっていって

「考えがまとまって頭がすっきりしました!」という反応が返ってくる

転職希望者は、その後スムーズに進みやすい。

 

もともと「モヤモヤした気持ち悪さ」を自覚していたわけで

このままでは面接でうまく転職理由を伝えられない、ということに

危機感を持っていたタイプが多い。

自分に対する客観的な目線を持ち合わせているとも言える。

 

一方、心配なのは、自分の考えがまとまっていないことにすら気づいていないタイプ。

たぶん、そういう人には、私のこのキャリアコンサルスタイルは不評だろう。

いろんな質問をして考えてもらう分、面倒くさいから。

 

 

とまぁなんだかんだ言っても、

自分自身が対応できる転職希望者タイプの幅を広げていかなきゃならないんですが。

今日はそんな話。