おしごとオーケストラ

キャリアの仕事がしたい人も転職したい人も。転職エージェントのナカの人、こやとのブログ

私が新卒で入ったベンチャー企業を辞めた理由

人が転職をする理由は一つじゃない。

実際には、大小さまざまな理由が頭に浮かんでいる。

ただ説明するときに、わかりやすく代表的な理由を抽出しているだけにすぎない。

 

自分のときもそうだった。

 

・結婚した

当時はよく言い争いをしていた。

なんせいつまでも帰りは遅いわ、月2回は代休なしで土曜出社しているわ、

年収は新卒から4年働いても300万届かないわ、不健康そうになっていくわ、で、

そんな様子を見せてたら、奥さんが不満というか不安になっていって、

会社を悪く言うようになっていく。そりゃそうだ。

でもこっちもぎりぎりで頑張っているから、そんな悪く言われたら気分悪いわけで。

 

そんな家庭とバランスをとるのには、ひどく疲れた。

 

・年収が低い

会社を辞めるころには、経営陣に次いでトップ4くらいの社歴や年齢になってたから、

いつか会社が大きくなったら一気に年収を上げられるという話をしていた。

その「いつか」のために頑張り続けていたが、29才年収270万じゃちょっと、

さすがに30代を見通すには不安しかなかった。

 

・経験が広く浅い

勢いだけで整っていない小さい会社の中で、しっかりと整える側のマインドだったから

社内のことは、マーケティングやら総務やら小口経理やら、幅広く携わった。

器用貧乏みたいな。

ゼネラリストにありがちかもしれないが、何かのスペシャリストにあこがれた。

 

AKB48の神7メンバーが卒業した

AKB48が初めてチャート1位になったのが2009年。そこから一気に知名度を上げて

2012、2013年頃には篠田麻里子板野友美が卒業。

私がベンチャーに入社したのは2009年、退職したのが2014年。

いわゆるブラックな環境で、大きな夢に向かって頑張る姿は、AKBと酷似していた。

そんな環境を辞める気持ちってどんなかなぁとよく想像したものだった。

 

・スティージョブズが亡くなった

彼の功績や名言に触れる機会がものすごく多かった。

「もし今日が自分の人生最後の日だとしたら、

 今日やる予定のことを私は本当にやりたいだろうか?」

という言葉が、退職に踏み切らせたといっても過言じゃない。

それまで「この会社が大きくなるいつかのために、いまを頑張る」という

考え方でずっと生きてきていた。未来のために今を犠牲にしている感覚。

でもそれって、「今死んだらどうなるんだろう?」

すごく考えたけど、いつかのために今を生きることはやめようと思った。

当時の世相はジョブズの言葉から「やりたいことをやろう」という

メッセージを得ていた雰囲気があった。

けど、私は、今死んでも納得できるような選択と決断をしよう、という

信念を得た。

 

 

そういうわけで、私が人間関係の居心地は最高に良かった

ベンチャー企業を辞めた理由を、人に話すときには、

未来のために今を犠牲にするような生き方を辞めたから、と答えている。